世界一幸せな子どもに親がしていること オランダ  見習いたいオランダの子育て

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世界一幸せなオランダのこども達

その秘密を知りたくてこの本を読んでみました。


世界一幸せな子どもに親がしていること


アムステルダムのフォンデル公園ではこどもが無邪気に遊ぶ和やかな光景が広がっている

「塾通いも、習い事も、宿題もなし!
それなのにどうしてオランダではかしこい子どもに育つの?

オランダの子どもは世界一幸せ――。ユニセフが実施した子どもの幸福度調査で、オランダは1位になった。実際、オランダでは、アメリカ、イギリス、日本では信じられないような子育ての光景がある。
オランダ人の夫と結婚してオランダで子育てをするアメリカ人のリナ、イギリス人のミッシェルという2人の著者は、その違いを体感し、驚き、オランダメソッドを徹底的に調べ始める・・・。」

2013年のユニセフが実施した子どもの幸福度調査 オランダは1位

先進国29か国の中でオランダの子どもたちは幸せな子ども時代を過ごしたかどうかという点で突出しているという。じつにオランダの95%以上のこどもが自分自身が幸せでると認識していた。

オランダの子どもがイギリスやアメリカの子どもと比べて違う点

・オランダの赤ちゃんはよく眠る

・オランダの子どもは小学校での宿題がほとんどなく、試験の為の猛勉強もない。

・オランダの子どもは自分の話をきちんと聞いてもらえる。

・オランダの子どもは保護者と一緒でなくても外でのびのびと遊べる。

・オランダの子どもは家族と一緒に定期的に食事をとっている。

・オランダの子どもは両親と過ごす時間がたくさんある。

・オランダの子どもはお古のおもちゃでも大喜びする。小さな幸せを感じることができる。

・オランダの子どもは朝食のパンにチョコレートふりかけをかけて食べる。

自由にのびのび遊べ、宿題もないので、オランダの子どもはいつも元気で生き生きとしている!
ここでいうオランダの子どもたちの幸せとは、自己認識をちゃんと持っていて家族と深い絆や誠実な友情を築くことができ、周囲の愛情を感じ取り自分の居場所をきちんと見つけることができるということ。

オランダの思春期の子どもたちにはいわゆる反抗期のようなものは見られない

・オランダの子どもたちは傲慢な気取った態度を格好良いとは思っていないから。それよりも大人らしい自身を持ち合わせ物事に対処できることを望んでいる。

・オランダでは文化的に10代の子どもたちが恋人と外泊を許されることがある。一方で10代の妊娠率は世界的にみてもっとも低い。このことはオランダの子育てのよい結果といえるのではないか。

・オランダでは子どもが成長したときに社会に上手く適応しこれから直面する苦労や試練に対処できるよう心の準備をさせる。

オランダの親は子どもを心配しすぎたり監視したりするようなことがない

・オランダ文化の根本には、子育てを生活の中心に置く家庭的な人々の考え方がある。

・オランダの親は「成功」や「幸福」についての世間一般の見解や、子育てに関する現代の風潮、社会のもつ歪んだ期待感に左右されない。親と子どもの両方が幸せであることではじめて自分の力を高め成功することができるということをわかっている。

親も幸せでいるための時間の使い方

・オランダ人の週平均労働時間は29時間でパートタイムワークが浸透している。少なくとも週1日は子どもと過ごす時間を取っており、自分自身のプライベートの時間もある。

・オランダのお母さんたちは自分に対して自信を持っており、冷静な判断をできる人が多い。たとえば出産し退院した後すぐに自分の体型を元に戻そうと躍起になることはなく、イギリスやアメリカで見られるバカな母親同士の争いごとに巻き込まれることもない。こどもたちは自分でできると思うことについて手取り足取り手伝ったりしない。

・オランダのお父さんたちは家事や育児をお母さんと分担し、小さい子をお風呂に入れたりベビーカーを押したり、子どもが熱をだしたら交代で看病する。こういうことに関してオランダ社会は寛容に理解を示してくれる。

子どもを幸せにするオランダメソッド

アメリカやイギリスの一般的な親たちは、有名メーカーの抱っこ紐や、おしゃれなベビーカー、オーガニックのおやつ、びっくりするほど月謝の高い塾や、スポーツクラブ、音楽教室のことばかり気にしている。クラスで一番早く誕生日を迎えて年長になれば、学力的にもほかの子どもたちに差をつけられると考え、どの誕生日が良いとか悪いとか気にしている。学校の校庭は子どもたちが遊ぶ場所から親同士の競争の場へと変わっていった。

(日本の都市部に住んでいると上記と同じようなことは多々あるなと感じます。日本の母親はアメリカやイギリスよりなんですね。)

しかしオランダではまったく違う子育てをしている。オランダの生活の中には、今どきのよく見慣れたものと、古き良きものとが混在している。一人で自転車で学校へ通学したり、道端で遊んだり、友達の家へ遊びに行ったり自由を満喫している。夕食の席で家族との会話に参加し、家族もまた子どもと一緒にいる時間をきちんとつくっている。

子どもたちが交通事故に巻き込まれるのではないか、犯罪に手を染めるのではないか、とあれこれ心配するよりも、交通事故に巻き込まれないように自転車の安全な乗り方を指導する。物事の良い点と悪い点を教え自分で判断させるという。

緑豊かなドールンの子育て アメリカ人リナ

・オランダの子どもたちのパーティーは近しい家族や近所の人たちを招待し大人たちは輪になって座りケーキを食べながら3時間ほど談笑しその横で子どもが遊んでいるというのが一般的だ。

・誕生日などあらゆるお祝いは、みんなで一緒に祝う。招待された人はまず誕生日を迎えた子どもの親やおじいちゃんおばあちゃん、兄弟姉妹に「おめでとう」と言って回る。オランダでは一つの空間でみんなで一緒にお祝いをする。

アムステルダムでの子育て イギリス人ミッシェル

オランダ人はアウトドアの好きな人が多く家庭菜園も楽しむ。ほとんどのオランダ人はミッシェルよりもたくさんの時間を家庭菜園に費やしているようだ。
オランダ人の家庭菜園は本格的でソーラーパネルをつけた荷物小屋を建て、水道やガス器具までついている。彼らはキャンプをすることが好きなので家庭菜園で週末をミニキャンプみたいにして過ごしたり夜はそこで寝たりする。

日焼けをした年配の人が日光浴を楽しんだり、子どもたちは水や泥にまみれて遊んでいる。ご婦人たちも腰を曲げて土いじりに精をだしている。

家庭菜園の近くには子どものサッカー練習場や砂場、公園もあり、大人のためにはビールやおつまみを出してくれる食堂さえある。週末にはカードゲームのトーナメント、ビンゴゲームやカラオケ大会なども開かれる。

進路は子どもに選ばせるオランダ

ミッシェルの息子ベンはもうすぐ中学生。自分が行きたいと思う10校のリストを持っていた。(彼にあいそうな学校が24校もあり、贅沢な状況である。)映画や演劇の勉強ができる新しい学校、おじいちゃんお薦めの昔ながらの進学校、

ミッシェルの夫はオランダ人で、彼自身が11歳のとき、小学校からどの中学校へ行きたいかを自分で決めたという。オランダでは親の願いや選択というものは子どもに大きな影響力を及ぼさないようだ。これがまさにオランダでいわれる「子どもを社会の中心に置く」ということかもしれないとミッシェルは感じている。

しかし残念なことに、アメリカスタイルの干渉しすぎる計画的子育てもこのオランダの裕福な人たちの間に忍び寄っているということだ。

オランダは学力だけで子どもを評価しない

中学校はかつてくじ引きで選考が行われていたという。人気の上位6校は人数制限があり、子どもは自分の第一希望の学校へはいれいることもあればどこか違う学校を探さなければいけないこともある。(ほとんどの子どもは行きたいところになる)

オランダ人はこのくじ引きシステムが好きなようだ。このシステムが親のコネやえこひいきのきかない平等なシステムだからだろう。さらにオランダ人は学力で選考が行われることも嫌いなようだ。入学面接はなくどの学校へ行くか、成績で決めたりしない。人生で出世コースを行くためには良い成績が大事だと教えられて育ったイギリス人のミッシェルの目にはとても奇妙にうつったという。

イギリス人ミッシェルがイギリスとの違いで驚いたこと

ミッシェルはイギリスでの子育てではなくアムステルダムの子育てを選んだ。調べるうちにアムステルダムの子育てにはたくさんの良いところがあることがわかったという。

・アムステルダムではどこへでも自転車で行ける。

・オランダの親はのびのびとしていた。小さな子どもはどこでも(レストランの中でさえ)楽しそうに走り回っていた。

・オランダの子どもはほとんど公立の小学校に行く。オランダには公立小学校しかないので、公立か私立かを迷うこともない。
(オランダにある私立学校はアメリカンスクールやブリティッシュスクール、インターナショナルスクールなど外国人向けである。)

・オランダのテレグラフ新聞で、「イギリスでは2人の子どもが保育園から高校、大学へ通うには60万ポンド(9000万円)の教育費がかかる」と見積もられた記事が掲載されていたが、ミッシェルのイギリスの友達の中にはそんなお金持ちはいなかったという。

・オランダ人の姪っ子が礼儀正しくて人懐っこかったので自分の子どももこんなふうに育ってくれたらうれしいとミッシェルは思い、オランダで子育てすることは良いことなのではないか?と一大決心してアムステルダムに移住することにしたという。

・ミッシェルのイギリスの友達は自分のこどもを何で遊ばせるか、アレンジするのに悩んでいるという。それを聞いてミッシェルはたいそう驚いた。イギリスの街で育つこどもは、何もない公園で遊ぶのが嫌いで高価な娯楽や旅行、何か計画された遊びをしたがる。家の中では最新のビデオゲームや豪華な音響機器のついたホームシネマで遊ぶのだという。さらにボーリング場から帰ってきた後、こどもが「何も遊ぶことがない」と言った。子どもたちは遊び方を忘れてしまったのだろうか。

オランダの学校ではこどもは教室の中で自分たちの時間を楽しみ、学校が終わると外で元気に遊ぶ。

オランダの親が成績よりも大切にしていること

ミッシェルはオランダ人のお母さん7名に質問したみた。なぜこんなにも子どもの成績を心配しないで遊ばせていられるのかを。

「幸せというのは、何かをたくさん持っていることではなく、自分の持っているものや自分の置かれている状態を受け入れることなんじゃないかしら。私たちの子どもは自分が世界で最高のサッカー選手になれないことをちゃんと受け入れているの。きっと立ち直りが早いんだわ」と一人のお母さんが言った。

「オランダの子どもは会話に参加して自分の意見を発言できる場があるわ」ともう一人のお母さんが言った。

3人目のお母さんが「親がパートタイムで働くから子どもと過ごせる時間がたくさんあるのよ」と言った。

そしてほとんどのお母さんが迷うことなく「オランダの子どもたちは外にでて」街中どこでも好きなように遊ぶことができるからね」と口を揃えて言った。

外で子どもを親の付き添いなく遊ばせ、徐々にその行動範囲を広げていく。そうした育て方をあるオランダ人の親が教えてくれた。オランダでは子どもが親から離れて自分で考えて行動する。親は子どもをずっと心配している必要はない。これは親にとっても子どもにとっても健全で良いことだ。


世界一幸せな子どもに親がしていること

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